夫婦が離婚するにあたって,夫婦の一方から他方に対して,婚姻期間中に増えた財産の分配を求めることができます。
これを財産分与といいます(民法768条)。
例えば,婚姻期間中夫が一家の収入を得て,妻が専業主婦だった場合,夫名義の財産はあるけれども,妻名義の財産はないという事態もあります。
このような場合に,妻の婚姻期間中の財産の増加に対する寄与を考慮して,夫名義の財産の分与を認める,というわけです。
婚姻期間中に得た不動産,預貯金,生命保険,有価証券,退職金などが分与の対象となりますが,住宅ローンを含めた借金も財産分与の額を定めるうえで考慮する必要があります。