よく「口約束でも契約は成立するの?」との質問を受けます。
実際のところ,一部の例外を除いて,口約束でも契約は成立します。
契約は原則的には「意思表示の合致」で成立するからです。
売買でいえば,「○円で売ります。」「○円で買います。」という反対方向の意思表示が合致することで
契約は成立するわけです。
もっとも,売買でいえば,目的となる物の特定と金額は一番基本的な要素なので,
物が分からないのに買う,金額又はその算定方法が決まっていないのに買う,というものでは意思表示の合致とは言えません。
契約のなかでも保証契約など特別の類型については,書面での契約であったり,物の引渡しがないと契約成立しないものもあります。
しかし,多くの契約は,口頭の約束で契約が成立してしまうため,録音などされている場合にはこれが証拠となってしまいますのでご注意ください。